Lyre 3rd CD

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「全国で発売」

　　キリスト教系の出版社、いのちのことば社の１部門であるライフ企画が、LYREに新アルバム制作の話をもちかけてきた。前2作も合わせ、CD3枚をライフ企画で販売したいということであった。外部にプロデューサーを置くことに懸念はあったが、LYREの思い通りに作ってよいという約束を得て制作に踏み切った。
　　レコーディングは、プロも使う本格的なスタジオでおこなわれた。LYREのレコーディング中、ロビーにはくつろぐ稲垣潤一氏がいたという。完成後は前2作と合わせて、ライフ企画から発売された。これによりどんなCDショップでも、注文すれば仕入れてもらえるようになった。このアルバムはたいへん好評で、キリスト教系のCDでは2001年度「ベストアルバム賞　金賞」を獲った。

	↓曲名	↓詞	↓曲	↓作曲年
1	主の祝福があるように	民数記6:24～26	塚田　献	1990
	本当はアルバムの最後だけに収められる予定だったが、ワン・コーラスだけ最初に持ってこられた。LYREとしては「いつも共に」を第1曲にと考えていたが、曲順を決める最後の最後にこれが第1曲となった。
2	いつも共に	若林栄子	若林栄子	1998
	ピアノは若林氏。最もLYREらしい曲としてアルバムのタイトルにもなっている。
3	花のように海のように	塚田　献	塚田　献	2001
	ピアノは塚田氏。ギターは青木氏。塚田氏らしいスケールの大きい曲。ギターによってさらに広がりを得ている。青木氏の結婚式で歌われた。ただしその結婚式のために作られたというわけではないらしい。
4	詩篇95篇	詩篇95:4～6	若林栄子	1994
	ピアノは若林氏。既に広く歌われていた曲。日本語の聖書は意味中心に訳されているため、語数や韻のそろいは二の次なので、歌にするのは難しいが、この曲はそれを一字一句変えることなく、非常に見事に歌にしている。
5	主の御顔を仰いでゆきたい	若林栄子	若林栄子	1995
	ピアノは若林氏。若林氏が時々作る、マイナーの曲である。エンジニアの房野氏がたいへん気に入った曲である。（房野氏はクリスチャンではない）
6	井戸のそばで	若林栄子	若林栄子	2000
	ピアノは若林氏。今回の録音ではメンバー6人全員がそろったのは数時間だけであった。その数時間で録音した唯一の曲がこれである。曲の最後のソロは飯塚氏、心を打つ。
7	このままで	塚田　献	塚田　献	2000
	ピアノは塚田氏。多くの人の励ましとなっている曲。一筋縄ではいかないコード進行が塚田氏らしい。
8	あなたの愛で	若林栄子	若林栄子	1995
	ピアノは若林氏。既に多くの人に愛唱されていた名曲。具志堅氏が1節まるごとソロで歌っている。胸に迫る名唱だ。このアルバムでは前奏、間奏、後奏が従来のものと違うが、これは作曲者が意図的に変えたとのこと。
9	どんな時でも	塚田　献	塚田　献	1997
	ピアノは塚田氏。1節のソロは小山氏。
10	光の射す道	塚田　献	塚田　献	2001
	ピアノは塚田氏。1節前半は塚田氏、飯塚氏のデュエット、そこに具志堅氏が入り、サビで全員になる。サビでの小山氏の高音が美しい。
11	猫も見てた	若林栄子	若林栄子	1997
	ギターは青木氏。身近な事を歌った、ほのぼのした曲。伴奏もギターのみで、しみじみと良い。1節Aメロは若林氏、Bメロは小山氏のソロ、サビで2人のデュエットになる。この時、若林氏は花粉症で苦労していたという。2か月の間をおいた次のレコーディングで若林氏は録り直しを希望したのだが、この花粉症での声のこもり具合が他の人には好評で、録り直しを許してもらえなかった。
12	私が生まれる前から	若林栄子	若林栄子	1993
	ピアノは若林氏。LYREが女性だけだった最初期の曲。
13	主のつばさにのって	塚田　献	塚田　献	2001
	ピアノは塚田氏。AメロBメロでの逡巡するようなコード進行から、サビでは迷いのない3コードのみとなる。歌詞との対応が見事。
14	主は高らかに歌い	ゼパニヤ3:17	塚田　献	1991
	ピアノは塚田氏。
15	ひびき	塚田　献	塚田　献	2001
	ピアノは塚田氏。LYRE初、外部アレンジャーの手が加わってる。LYREはピアノだけの伴奏が多いが、様々な音を加えるアレンジを避けているわけではない。ただ、電気的無機的な音を避けたいのと、ライブをカラオケ・テープで歌いたくないのである。今回は実験的な試み。
16	雲の上の希望	若林栄子	若林栄子	2000
	ピアノは若林氏。この曲が録音された時、小山氏は身重だった。出産後、曲の最後の最後「まちのぞむ」というところだけ録音しなおした。ひとつの命を生み出すという体験をはさんで、声の質が微妙に変化しているあたり、聴き所である。
17	主の祝福があるように	民数記6:24～26	塚田　献	1990
	第1曲でワン・コーラスだったものの全体がこれ。録音した時はピアノ伴奏があったが、あとで抜いてアカペラにし、声部を加えたため、少し変わったボイシングになっている。塚田氏が最初に作った賛美の歌らしい。アルバムを聞いている「あなた」の祝福を祈る、LYREからのメッセージ。

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